大儀があるかないかは別として、効果はあったようだ。イラク攻撃。

 リビア、シリア、イラン、北朝鮮などが続々と宥和政策に傾斜している。それがいつまで続くかは分からないし、続かせるのがこれからの外交だろうが。
 どうせテロの連鎖が起こるに違いないという意見は確かに事実だろう。しかし、規模は小さくなっていくと思う。やはり、国家ぐるみで保護されるかどうかは大きい。アルカイダがあれ以来、アメリカに大規模なテロを仕掛けたという話も聞かない。

 他に問題は色々とあるが、どうやらイラク国民はフセインがいなくなってせいせいしているらしい。当たり前だ。

で、これからの占領が大事になってくる。が、ここでいきなりイラク人に下駄を預けるのはいかがな物かと思う。かつてアメリカはアフガンをほったらかしにしてタリバンの台頭を許したが、同じ轍を踏む訳には行かないだろう。「イラク人の手で」という響きは非常に美しいがそれこそ「丸投げ」ではなかろうか。。アメリカ軍にテロを仕掛けている連中が広範なイラク人の支持を得ているとは思えない。

 そんなイラク復興支援に行く。

 日本の生命線である中東の安定を確保する為。
 アメリカとの同盟維持の為。
 アメリカと疎遠になったら北朝鮮が高笑いするから、拉致問題もうまくいかなくなるから。

 これで十分説明になっているではないか。何を説明して欲しいのか分からない。「どういう説明を求めているのかを説明して欲しい」くらいだ。説明が足りる足りないなんて、そんな下らない事より先に、もっと論じる事があるだろう。

 もともと、説明が足りなかったのは、「大量破壊兵器」云々のところだったように記憶しているのだが、それに関しては最近どうなっているのやら。

 足りないと言えば、現行の憲法で派兵が可能かどうか。集団的自衛権はどうか。しかしこれは説明出来る訳がない。自衛隊は戦力ではないのだから。しかし、こんな内容の無いことを今更論じ合ったところで。

 危険でないと言っているが、実は危険じゃないのか、説明しろ。という事に到っては、論点が摩り替わってないか。死者が出ること=戦争に参加 という事ではないわけだ。自衛隊員を無駄死にさせないためにも、そうなるようにした方が良いとは思う。が、現実としてそうなってはいないのだから、何かおかしい。

 むしろ、自衛隊を出さないとしたらどうすれば良い、という説明が不足しているように思える。
 国連に任せてただ金だけ出すのか。金を渡してアメリカに任すのか。民間団体を送るのか、国家として復興機構を立ち上げるのか。何もしないのか。アメリカと関係悪化した場合のビジョンは。イラクに任せっきりになって混乱が生じた時の石油確保は。
アメリカが孤立して、再びリビアイランシリア北朝鮮が強硬化したらどうするつもりか。

 「戦争反対」って、戦争はしない。自衛隊員はただなぶり殺しにされるかもしれないだけ。それが安全が確認されない、という事。安全が確認されるまで待つという事はアメリカに治安維持=戦争という血の部分をより多く押し付けるという事。

 だから、戦争に反対なのではなくて、他国に戦争をやらせようという運動じゃないのかこれは。
 アメリカが撤退したら、内戦に突入するだけだろう。軍事力の裏づけなしで、イラクをどうにかする方法は果たしてあるのか。それを提示できない限り、「戦争反対」は「自分たちだけ戦争反対」と言っている事になるのではなかろうか。

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