『スパイゾルゲ』がちょっとばかり気になる。

 内容や、俳優が気になる訳ではない。演出が気になるのである。もっと言えば背景。

 当時の日本の風景を、身近に感じられるような映像のように、予告編は見えた。そういうのを見ただけで、面白そうと思うよりも、当時を思ってぞくぞくする。

 緻密なCGも良いのだが、緻密な小道具に、雰囲気を感じられるような人々の歩み、車の流れ、そういうのを見ただけで涙が出そうになる。あぁ、当時の人々がここにいる、そう思うと感極まる。

 まさか本当に当時の人々を連れてくる訳には行かないが、それを再現する事はある程度可能だろう。この風景を、あの人が、有名人が、当時の人々が、そして自分の祖先が眺めて生きていたのだろうと考えれば考えるほど・・・たまらない。

 そうなると、もはや内容など関係ない。

 それを感じられない時代劇に興味は無いし、大河ドラマも全然感じられない。だから、たまにそういう映像に出会えると本当に嬉しくなる。見てないが、『壬生義士伝』もそういうにおいがあった。『ジャンヌ・ダルク』も実に良かった。

 歴史映画が好きなのは、多分にそういう訳、タイムマシーンに乗ったような感覚が味わえるからなのだろうな。

 織田信長や、チンギスハーンだって、物語の人物じゃない。生きて、飯食って怒って笑って。生身の人間だったわけだ。会ってみたくてたまらない。
 嗚呼、死ぬまでに一度で良いからタイムマシーンに乗って過去に行ってみたい。本当に。「あのラーメンが食べたい」くらいに、切実に心にある欲求。

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