個人

2003年3月30日
 近所に引っ越してきた若夫婦が、わざわざ手土産片手に挨拶に来た。素晴らしい。
 近所付き合いっていうのもまだまだ生き残っているんだなと感動した。そういう事が出来る、他人と関われるってのはすごくしっかりした、自分がある人なのだろうと思わずにはいられない。

 昨今の個人主義というのは、人との関わりを断って自分の世界を作り上げる、という傾向にあるような気がしてならない。これは私の領域で、君はそこまで、というのは個人主義ではなくて保身主義ではないのか。
 そもそも、そうまでしなくては自分の中の「個人」を守れない、そうしないと他人に流されてしまうと言うのはまさに「個人」がそこに無いからであって、他人とどんなに混じりあろうとも、ゆるぎない自分があるという事が個人主義というものではなかろうか。

 そう考えるから、遊びにせよ何にせよ、「
〜しない?」と聞いて「ちょっと無理」と言われた時に、あっさりと「ああ、そうなんだ」とは言わない。絶対に理由を聞く。理由さえ分かれば対策も練れる。それは、相手の事を大事に思っているからこそ出来る事である。どうでも良い相手ならばそんな事は聞かない。それでも言いたくなければ、それはそれで事情もあろうし構わないのだが。
 
 コミュニケーションを取ろうとする事がお互いを尊重する、尊厳を認め合う個々人のする事であって、それを放棄する事は個人主義ではないだろう。相手が確固としたものを持ってるからこそ自らの意見と要望を対等に伝えられる訳で、それを伝えないのは、理由も聞かずに勝手に納得するのは相手を、流れに流されまくる奴、とバカにしてる事に等しいと思う(勿論、以前書いたように、その意見の通りに相手が動いたら責任の一端は発言者にあるのだが。責任を共有できると言うのも対等な個々人だからこそ出来る事であろう。)。

 たかだか挨拶に来たくらいで、こんな事考える自分も自分だが。まぁ、人の心に土足で踏み込む奴も困り者だが、上がろうともしない奴も、自分の殻にこもってるだけの奴なんだろうなと思ったという事。

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