道すがらやたらと声をかけられる。

 それも、客引きではなく「コンニチハ」「オゲンキデスカ」といった挨拶から、「サムライ!」といったものまで。
 前もそうだったのかもしれないのだが、特に多く感じたのは「トーキョー?」「オーサカ?」という質問。それも、意外と「オーサカ?」というのが多かった。
 大阪人が多く来てるのだろうか。それとも単に印象に残っているのだろうか。自分は大阪人ぽい風貌も雰囲気も持ち合わせていないつもりなのだが。
 こういう時に、「千葉です」とは答えづらい。たまに、「自分ハ津田沼ニ住ンデマシタ」なんて帰ってくることもあるから何とも言えないけど。

 朝食はサバサンド。船の上でサバを焼いてくれてレタスと一緒にパンに挟むこれ、1年前はパサパサでまずかったが、どういう訳かすごい美味しい。脂が乗っていて絶品。塩はもともと美味しいから、満ち足りた気分になる。
 美味いのは季節のせいなのだろうか。

 ブラブラしながらドルマバフチェ宮殿へ。
 修学旅行生らしい子供達が3桁はいただろうか。その多くがこっちを見ると同時に手を振って「ハロー」「ハロー」を繰り返すのが可愛い。アイドルと客寄せパンダを合わせたような気分。たまに「コンニチハ」も混ざってるが。
 しかし、どうにも騙されてる気がしないでもない。実は馬鹿にされてるのでは?そう思うくらいの歓待ぶり。こういう事は、これ以後も子供の群れを見るたびに起こるのだった。

 見学時は小ツアーとなって何人か一緒に歩くのだが、アメリカ人の団体は鬱陶しかった。あっちへフラフラこっちへフラフラ。話は聞かないうるさい煩わしい。心に芽生える反米感情。

 この建物は、深みはないがきらびやかで派手。言うならば鹿鳴館だろうか。そして特筆すべきは日本の品々。いかにトルコが昔から日本を近しく思っているか分かるような気がする。それくらい、建築様式は洋風でも、小物や家具は日本製のものが多い。

 面白いのが衛兵。門前で見張っているのだがピクリとも動かない。本当に動かない。

 この日、残りの時間はただフラフラするのみ。街の中心にあるにもかかわらずどんな観光ガイドにも載っていない、我が心の安らぎラーレリィ・ジャミイでくつろぎ、船の上で焼くのではない、サバサンドを庶民向け専門店で美味しくほおばる。仕事帰りであろうオジサン達が買っていく姿が実に良い。

 一日を終えて宿を出る。向かうはハイダルパシャ駅アンカラエクスプレス。

 の途上に念願の食べ物を発見した。ムール貝ピラフ。正式名称は分からないが、ムール貝の中にピラフを入れて、閉じておき、レモンを垂らして食べる。一つ一つは当然小さいが、100万リラも渡すとまだ出てくるか、というくらい出てくる。食べるまでの全ての工程をやった上で次から次へと出てくるので、あたかもわんこソバのよう。しかし、美味い。
 前回一回しか食べられず、ずっと探していただけに幸せな気分。ただ、露店の出ている時間が非常に不規則で、なかなか見つからない。結局この時をあわせて2回しか食べられなかったが。

 駅でしばらく待ち、乗車。人が沢山いたが、乗車時間になって分かった。見送りが多いのだ。車内から眺めてみたが、その見送りっぷりが楽しい。大騒ぎしたうえ胴上げまでしている。新婚旅行によく使われるのだろうか?
 などと考えながら快適に就寝。

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