男と女

2002年8月21日
 非常にしっかりした考え方を持っていて、社会の中での男女格差や、実生活の中でのジェンダーに不満を持っている女の子。直接の知り合いではないのだが、そういう子がいる。
 そんな子が、こう言ったらしい。

 「女に金を借りる男って最低。」

 笑うしかないと言えば笑うしかないのだが、これはなかなかに深刻なのかもしれない。

 確かに小さなレベルでの話ではあるし、常識的な考え方ではある。しかし、これを全くもって疑いもせずに、当然のものだと考えているとすれば問題のように思えてならない。

 例えば合コンでおごって貰った人が、ジェンダーを語っても何の説得力もないだろう。確かに男の方が強く求めている面はあると思う。が、そうすると女は何も求めずに、という事なのか。そうするとキャバクラ嬢とどう違うと言うのか。

 しかし、合コンで男がおごる事はどうやら常識であるらしい。

 が、それはジェンダーの観点から見たら非常識である。それに気がつかないというのは恐い事ではないか。

 女性にとって都合のいい規範は文化・慣習でありそうでないものは憎むべき差別である。
 そうではない、そんな事は誰も言っていない。そう思う人は多いと思う。当然、女性が受ける損失の方が多い。
 が、「レディファースト」という意味でのジェンダーはあまりにも無批判に受け入れすぎてはいやしないか。そういう意味での利益に無批判になるという事はジェンダー論から説得力を確実に失わせている。

 「女が料理出来ないなんて最低」

 これと同じ様な違和感を、「女に金を借りる男って最低。」との言葉に、本来ならば感じて然るべきなのだが・・・

 ・・・実は自分もあまり感じない。困った事、なのか?

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you

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