掲示板

2002年7月30日
 ホームページに掲示板は必要なのだろうか。いや、掲示板そのものを目的としているページや内輪のページならばそれでも良い。そうではない、何かを発信しようとして成立しているホームページに掲示板は必要なのか?

 大塚明というプロ野球選手がいる。

 それまでもとりたてて活躍したと言うわけではない。1年間フルで出たことも無い。正味3ヶ月でホームラン9本、打点50弱、盗塁17(くらい)を挙げた一昨年が最高の成績だろう。

 今年27歳になる彼は、今年明らかにおかしい。調子が悪いのか、力不足なのかは分からないが、結果が出ない。今日もノーヒット。そのうえエラーまで犯した。2軍行きも危ぶまれるし、選手生命も危ういかもしれない。

 素人が、いや、プロであっても外部の人間がその原因など分かるわけが無い。しかし、そこをあえて一つの要因に着目してみたい。

 ホームページの存在である。

 チーム1のモバイラーをである彼は、自らが実にこまめに関係するホームページを立ち上げた。そこには掲示板も設置され、本人もよく書き込むという事で大盛況であった。

 しばらくは良かった。成功と言って良いだろう。しかし、シーズンが始まり大塚本人が思うような結果が出せなくなってくると、当然(とは、思いたくないが)の如く、荒れてくる。しかも、その荒れ方が問題だった。

 散々悪口を言った後に、こう書くのである。「これもアキラのためを思って・・・」友達か?こいつは。

 インターネットという匿名の世界ですら「その人のため」という大義名分、錦の御旗を背負ってなければ物を言えない連中の言葉である。放っておけば、読まないで削除すればよかった。しかし、彼はそうはしなかった。そして、技術指導に精神論、果ては「出て来い」書き込みまで登場するに到って遂に行動にでた。

 DIARYの部分に痛烈な怒りの書き込みを行ったのである。

 その後、なんとか元の状態に戻そうと努力の跡は見受けられたが、程なくして掲示板は閉鎖されてしまう。

 やはり、放っておけばよかったのだ。反応をすると言う「コミュニケーション」を成立させる事によって大塚明は深みにはまったのではないか。プレーをしていてもどこかでそのことを考えてしまう。そんな妙な不安感が付きまとっていたのではないか。

 それは単なる些細なきっかけだったのかもしれないし、今でも重くのしかかっているのかもしれない。本当に何の影響も無いのかも、しれない。それはわからない。しかし、背負わなくても良い余計な重圧を背負い込んでしまったように思える。

 掲示板というコミュニケーションは何をもたらすのか。一番よく目に付くのは「曲解された」という曲解である。あらゆる掲示板は登録制にした方が良いのかもしれない。

 少なくとも、2ちゃんねるは嫌いである。

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