今日はタカラの説明会。

 何故この会社にエントリーしたのか今イチよく覚えていないのだが、おもちゃ会社と言うのもいいかなと思い説明会場へと向かう。
 
 駅から遠い。20分くらいか。明らかにそれと分かる人の群れが嫌だった。

 説明会の内容自体もこれと言って特筆すべき事はない。フツーの説明会。喜びも失望もなかった。
 そして筆記試験もSPIと適性検査。あまりにもフツー過ぎる。会場に飾ってあったおもちゃは面白かったのだが。

 長い帰りの道のり、隣に座った人と話しながら帰っていくが、いつもの言葉「次の選考で会えたら良いですね」この会話の後再会した人は未だかつていない。就職活動、一会一期。

 ところで昨日、ハーレクインの作文用にここから出てる本を読んだので、応募する前にここで書いておきたい。

 まず感じたのは読みやすさ。翻訳モノというのは文章が読みやすかった試しがないのだが(個人的には)これはその点スムーズに読み進める事が出来た。世界中に売り出すことを売りにしている会社の、面目躍如といったところか。
 褒める点がここくらいしか見つからない。とりあえず、ご都合主義。恋愛小説なのはわかるのだが、ヒロインが「彼を見た瞬間、電撃が走った」のような表現で一目惚れするのは何とかならんか(細部の表現はうろ覚え)。悪役っぽい人物が最後になって急に物分りが良くなるのも釈然としない。

 そもそも、その悪役にしてから描き方が中途半端。舞台は中世。異民族の粗暴な男の妻にさせられてしまい、颯爽としたその弟に心惹かれていき・・・というのが根本のストーリーなのだが粗暴な兄、悪役にされているのにやっている事はそう悪いとも思えない。むしろ率先して部下を率いて戦場に立つ褒められた奴。なのに定められた法の通りに子供の犯罪者を鞭打とうとしたら野蛮人扱いされるという可哀想になる扱い。鞭打つのは野蛮、って現代の価値観を持ち込むなよなー

 で、この悪役の兄は後にヒロインの従姉妹を妾にするのだが

 なんと、それまでヒロインに手を出さない。

 意味が分からない。「野蛮人」なんだろ?そりゃ、遠征で忙しいってのは分かる、ヒロインとはそりが会わないって設定も分かる。が、悪役で野蛮人なら手ごめどころかもっとひどい事したって良さそうなものだが。
 と言うか、しとけ。でないと悪役が悪役に思えない。
 ひょっとすると最後に急に物分りが良くなる伏線のつもりなのか・・・?何にせよ中途半端な人物。

 この悪役もそうなのだが、メインの登場人物に個性がまるでない。金だけかけた、2流ハリウッド映画のよう、と言えば分かりがいいか。ヒロインは気が強くて情熱的な、それでいて責任感に燃えた美人。その相方は颯爽としていて顔立ちが整っている、剣では並ぶものがない勇敢な戦士。

 おお、金太郎飴のようだ。

 更に言うならば設定も生きていない。
 所謂「ノルマン・コンクェスト」直後の話なのだが、この時代ならではという話では基本的に、ない。これがローマ崩壊直後でも、イスラムの攻勢時でも、モンゴルの南宋制圧直後でも、多分同じ話が出来る。
 どうせならパレスチナ人とユダヤ人の恋物語にした方が、切実さも、共感も、メッセージ性も出るのではなかろうか。

 以上。

 これだけ美点を発見できない本を作っている、この会社に入って何をするのかに疑問が少々。しかし、やるだけやってみよう。善処しよう。最善を尽くしてみよう。ひょっとしたらこういう自分こそを欲しているのやも知れないし。

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